友と呼んでくれたあなたに恥じない学びをしよう
かなり久々に書きます。いやもう公私ともに忙しくてブログ書いてる暇なんてなかったよね。
気がつけば3月も終わろうとしています。合格おめでとうと卒業おめでとうの時季が終わり、直に入学おめでとうの季節がやってきます。あ、該当の皆様におかれましては何かしらおめでとうございました。
今年はコロナの影響で追いコンなんてできませんでしたね。弊研究室では、オンラインで卒業生の皆さんからお言葉をいただきました。最後くらい一緒に飲み明かしたかったですね。
卒業生の中に、とある留学生がいました。彼は日本語をそこまで話さなかったので、もっぱら英語で会話していました。イメージ的にはルー大柴さんの英語と日本語の割合が逆になった感じです。
「もっぱら英語で会話していました」なんてカッコつけましたが、嘘です。僕の壊滅的な英語力では、まあセミナーでの質疑応答くらいならできるけど、日常会話なんてうまくできた試しがなかったです。僕との会話は、彼にとっては大きなフラストレーションだったんじゃないかということは、想像に難くなかったです。
なので彼のスピーチには驚かされました。
彼はここで過ごした日々や研究のこと、これからの展望などを語ってくれました。そして最後に、Acknowledgements を言い始めました。まずは指導教官や教授、次にチームの学生、そして最後に呼ばれたのは、なんと僕でした。
Thank you, XXX sennsei, XXX sennsei, ……
and my friends, XXX sann, XXX sann, SKNHKN kunn.
でも僕は、あなたに友と呼んでもらえるほど、多くのものを与えてはいない。僕があなたの立場なら、きっと僕を友と呼ぶことはなかったと思う。僕はあなたに、友と呼んでもらえる価値のある人間ではない。
『ここは今から倫理です。』という漫画があります。高校を舞台に、倫理教員が授業や会話を通じて、受講生の苦悩や葛藤にそっと寄り添うお話です。生き方の問題なので、先生が答えを用意することはありませんが、先生の言葉は生徒がそれぞれの答えを出す手助けとなります。
倫理は人の心に触れ、自分の心に触れてもらう授業です。
『ここは今から倫理です。』第1話より
人気の作品だったようで、NHKでドラマ化されました。個人的評価ですが、ドラマより圧倒的に原作の方がいいです。それはともかく、ドラマの関連番組として『ここはぺこぱと倫理です。』という枠がありました。
この番組中で取り上げられた投稿が、Twitterでバズっていました。テーマは「勉強するのは、何のためですか?」
これだなぁ。大人になってからより一層感じるな。 pic.twitter.com/OL4t2vSWEf
— こげめがね (@iroiro_megane) 2021年3月8日
素敵な答えですよね。知識は想像力を養い、想像力は優しさに繋がります。
僕は英会話がてんでできなかったわけだけど、それだけならまだしも、もしかすると僕が知らず知らずのうちに(正しいと思っている英語で)彼を傷つけてしまったかもしれない。
彼がD論発表会に向かう前、僕は Do your best!と言って、そのあと少し後悔した。「最善を尽くせ」あるいは単に「頑張れ」だが、なんと傲慢な言葉なのだろうか。You can make it.の方が良かったんじゃないか。これは杞憂なのか。それすらわからない。
僕がきちんと勉強していたら、彼ともっと繋がれた気がする。彼から友と呼ばれることに、誇りを持てたかもしれない。
烏滸がましいことだが、特に新入生の皆さんに伝えたい。勉強するというのは素敵なことだ。瞬間瞬間を、何かを養い取得する機会としてほしい。その知識と経験で、人を幸せにしてほしい。
もちろん僕もまだまだ努めます。彼に友と呼んでもらえた以上、僕はそれに応えたい。たくさん勉強して、彼の友として恥じない人間になりたい。
Thank you, my friend. I am so proud of you.