新年のご挨拶(駄文スタート)
めちゃくちゃ久々に書きます。11-12月が忙しすぎて余裕ありませんでした。諸事情でラボのマンパワーが不足しており仕事が終わらない毎日です。
12/31も昼まではラボ行ってたので、丸一日休むのは今日だけのつもりです。明日から研究再開です。不思議と充実してて、嫌じゃないです。
さてさて今年は丑年ですね。昨年は子年でしたので実験用マウス、ラットの話をしましたが、さすがに牛で実験したことないので……今年は僕の知ってる牛にまつわるお話を2つばかりします。
その一
干支の12種の動物たちのうち、牛は自分の足の遅さを自覚していたから誰よりも早く出発したのに結局その背中に乗ってきたネズミが一番に神様に挨拶したって話は有名ですね。これ研究で考えるとめちゃつらいですよね…。
子供の頃はじめてこの話聞いた時は、牛がかわいそうでネズミが嫌いになりましたね。今思うとネズミは頭の切れる策士でこれはこれで評価に値しますよね。しかも牛に合わせて早起きしたり、落ちないようにしがみついたりと、ネズミなりの努力はあったんだろうなとも思います。
まぁでもやっぱり牛が不憫ですよね。ネズミが神様と挨拶している間、どんな心持ちでそれを眺めていたんでしょうか。努力と結果は比例してほしいって、真剣に願います。
そのニ
夏目漱石が芥川龍之介に宛てた書簡のお話です。芥川は当時若く、自信がなく小説を書き続けることに不安を覚えていました。周囲の評価もあまり良くなかったようですね。
そんな芥川に漱石は、小説を書き続けるよう、手紙に記します。
大正5年8月21日(月)(一部抜粋)
勉強をしますか。何か書きますか。君方は新時代の作家になる積でせう。僕も其積であなた方の將來を見てゐます。どうぞ偉くなつて下さい。然し無暗にあせつては不可ません。たゞ牛のやうに圖々しく進んで行くのが大事です。
大正5年8月24日(月)(一部抜粋)
牛になる事はどうしても必要です。吾々はとかく馬になりたがるが、牛には中々なり切れないです。僕のやうな老獪なものでも、只今牛と馬とつがつて孕める事ある相の子位な程度のものです。
あせつては不可せん。頭を惡くしては不可せん。根氣づくでお出でなさい。世の中は根氣の前に頭を下げる事を知つてゐますが、火花の前には一瞬の記憶しか與へて呉れません。うんうん死ぬ迄押すのです。それ丈です。决して相手を拵らへてそれを押しちや不可せん。相手はいくらでも後から後からと出て來ます。さうして吾々を惱ませます。牛は超然として押して行くのです。何を押すかと聞くなら申します。人間を押すのです。文士を押すのではありません。
焦ったり、諦めたり、時にスピーディーな判断が大事な場面もあることでしょう。でもそうすることは、図々しく悠然と続けることより簡単なことなのです。
私事ですが今年は入籍を迎える節目の年です。同時に博士課程も折り返しとなり、公私ともに忙しない毎日になりそうです。なのでここ数ヶ月のようにブログはだいぶ投稿頻度が落ちるかもしれません。
まあそんなこんなも、牛のように、図々しく、着実にやっていきますよ。継続は力だ。
みなさんはどんな一年にしたいですか?
明けましておめでとうございました。今年もどうぞ、よろしく。