行く年来る年(遅刻)
国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。
というのは言い過ぎですが、京都を出て滋賀に向かう途中、ふと外を見ると見慣れぬ白銀の世界が広がっていました。たまに太陽が顔を出すと光が照り返し、車中は光に包まれました。
今回の年末年始は妻の実家で過ごすこととしました。実家と下宿以外で過ごすはじめての大晦日で、大なり小なりのカルチャーショックが楽しかったです。
さて、子どもの頃は無邪気に楽しんでいた雪ですが、さすがにもう交通網への影響懸念の方が勝ってしまう歳になりました。雪見た時のワクワクの初速は衰えないんですが、持続しませんね。
往路は12/31の午前、大雪の予報があった日です。懸念通り、予定していた電車に乗れず(運休になりました)、仕方なく動いてくれている鈍行で移動しました。
ところが、目的の駅についた時間は予定通りでした。なんか乗り換えとかその辺がうまくいったんでしょうね。知らんけど。
「あせってはいけません。ただ、牛のように、図々しく進んでいくのが大事です。 」
丑年最後の日に、漱石先生の言葉を三度思い出しました。
さて、今年は寅年。図々しく進めてきた博士課程もいよいよ最後の年です。自分が目指す薬剤師像のために定めた進路ですが、思えばこれも長い遠回りでした。
ですがその中で得たものが数え切れないほどあります。良い遠回りでした。
そして気づけば目の前には、民間への就職(臨床)か、大学に残る(研究)か、2つの選択肢があります。
目的地ははっきりしているので、あとはこの後どこまで「遠回り」をするかといった次第ですが…これについては近日中に答えを出すので、改めてご報告したいなと思います。
いずれにせよ、これまでの3年間で培った力を発揮して、自分が博士課程にいることを、それを修了するに値する人間だということを示さねばなりません。
今年の僕の標語は「爪痕を残せ」です。
皆さんはどんな年にされますでしょうか?幸多きことをお祈りいたします。
(余談)
「爪痕を残す」という表現は本来悪い意味で用いるそうです。使用する場面には要注意ですね。