「獰猛」それは爆発するかのように襲い、そして消える時は嵐のように立ち去る
四半世紀も生きているとエナジードリンクのお世話になることも少なくありません。
過去には翼を授かろうとRedBull(大)を1日に4本飲んで呂律が回らなくなった経験がある僕ですが、先日気になる記事を見つけました。
あのモンスターエナジーからスポーツドリンク「モンスター スーパーフュエル」が発売されました。最近ジム通いを始めた僕にもうってつけです。
しかも赤版「レッドドッグ」青版「ブルーストリーク」のダブルパッケージ展開となっています。
レッドドッグは、おそらくアメフトの戦術である「クオーターバックへの総攻撃」から由来する力強さを象徴した一品、ブルーストリークは「青い稲妻」と訳されるように素早さを象徴する一品として製作されたと思われます。
さて、時にみなさんは、ゲーム「ポケットモンスター」シリーズをプレイされたことはありますでしょうか。
最新作「剣・盾」の第8世代まで、毎回ダブルパッケージで発売されてきたゲームですが、「ルビー・サファイア」の後の「エメラルド」、「ダイヤモンド・パール」の後の「プラチナ」など、かつてはマイナーチェンジ版も発売されていました。
もうお分かりですね。
モンスター スーパーフュエル 紫版 を作ろうではありませんか!
案ずることはない。やることは一つ。赤と青を混ぜる。Simple is Best.
コンビニで数量限定発売とのこと、急いで買いに行きました。
買ってきました、モンスター スーパーフュエル「レッドドッグ」「ブルーストリーク」
冒頭のニュース記事を知ったのが販売開始後約1ヶ月と時間が経っていたので心配しましたが、普通に大量に残ってました。売れてないんかな?
まずはグラスに出してそれぞれの色を確認。なるほど、名前の通り飲料そのものにも着色されていました。
ひとまずそれぞれをそのまま飲んでみます。
………………!これは!!美味しいぞ!!!これなら何杯でもガブガブ飲めr
すみません嘘です。個人の感想ですけど美味しくないです。少なくとも運動後に飲みたくはない。
最初に載せた記事には味の違いが書かれていましたが、正直あまり違いを感じられませんでした(バカ舌)。ケミカル感が強くて、運動後のコンディション次第ではリバース案件かもしれません。
550 mL x2もあるよ……どうしよう……。
買ってすぐ後悔してしまいしたが、本題はここから。
紫版を作るよ!!
「レッドドッグ」と「ブルーストリーク」を50 mLずつ計量し、グラスに移します。
あれ、なんか赤い。
いや微妙にくすんでいるのはわかるけれど、思ってたのと違う。
なるほどつまり、紫版を作ろうには、「ブルーストリーク」を多く配合しなければならないということですね!
実験を続けようとする僕、しかしある問題が。
「……これちょっと、もう、飲みたくない……」
シンプルにまずい。
色の変化を見るために100 mLくらいは用意したいなと用意してきた自分に首を絞められる事態。忘れてたけどこれ「モンスター」なので、平時に飲む代物じゃないんですそもそも。
ただ腐っても研究者の卵。我慢すれば飲めなくもないコンディションだったので、こらえて実験を続けることに。
配合割合を赤:青=1:2、1:3と続け、訪れたのは1:4(20:80)の時。
できた!!!
バイオレットフィズのような優しい紫の色合いです。
だがまずい。味は変わらずケミカルなままです。そらそう。
何か得たものがあったかと言われると特になく、時間と金と体調を少し奪われてしまいましたが、こういう人生の楽しみ方があってもいいと思います。はい。
なにはともあれ モンスター スーパーフュエル 紫版 完成です!
名前をつけて終わりにしましょう。ちょうどぴったりの名前を、今思いつきました。
タイトル回収です。ではまた ノシ
それは今日の自分じゃなくていい
「でも、患者さんにも色んな方がいらっしゃるでしょう?薬剤師さんも大変ですね。」
先日薬局で服薬指導にあたった一人の患者さんがこう仰いました。穏やかな初老の彼女(敬意を持ってマダムと呼ぼう)は先日2度目のワクチン接種を終えられました。
マダムとは接種以前にもお話をする機会があり、その際ワクチンへの不安を相談されました。テンプレートのような質問にこれまたテンプレートのお答えをいくつかしたところで、不安はあらかた解消されたようでした。
それ以降で初めてのお話の機会でしたので、ワクチン接種時の体調変化についてお伺いしました。副反応は重くなく、著変なく経過されたようです。よかった。
冒頭のお言葉は、そんな会話の中で発せられました。前後を補足します。
「私は(ワクチンの)不安を解決できて、接種できて本当によかった。お世話になりました。でも、患者さんにも色んな方がいらっしゃるでしょう?薬剤師さんも大変ですね。みんながみんな、ワクチンを打ちたいわけではありませんもんね。」
マダムが言いたいのは、ワクチン反対派の患者さんもいらっしゃる中で、説明を受けつけない方もきっといますでしょうに、ということです。事実、20〜30代の約1割の方が「ワクチンを絶対接種したくない」と考えているらしいです。
いやはや素晴らしい想像力です。でもあなたがそんなことまで心配してくれなくてもいいんですよ、マダム。
実際僕は、ワクチンによらずですが、自分の説明や指導が受け入れなかったことをあまり悔やみません(少しは気にします)。なぜなら僕の医療者としての理念は、『呪術廻戦』伏黒恵さながら同様だからです。
少しでも多くの善人が平等を享受できる様に
俺は不平等に人を助ける
医療の文脈で善人という表現は不適切ですが、少なくとも僕は全人類を救ってやりたいなんて微塵も思ってはなくて、自分が力になりたいと思える人の力になりたいだけです。あ、でも家族や近しい人にアレな人がいるとちょっとアレかもです(伝われ)。
タイトル回収します。これは以前、1年目で張り切っていた時に、先輩の薬剤師さんに言われたことです。
「服薬指導という限られた時間の中で、説明したいことを全部して、聴きたいことを全部聴いてなんて、到底できない。今日はこんな話をしてみよう、それくらいでいいんだよ。患者さんのためになりたい、現状を改善したい。そんな気持ちは大事だけど、それができるのは今日の自分じゃないかもしれないし、明日の誰かでもいい。」
だからま、そんな気張んなよ。そんな感じのことを言われました。空回ってたんでしょうね、恥ずかしい。。。
だからまあ、僕の言葉が届かない人がいてもいい。もちろん伝える努力はしますけれど、響かせることに躍起になる必要はない。自分が誰かの何かを変えられるなんて、そんなおこがましいこと考えない方がいいです。
感染拡大が止まらないここ数日、ワクチンの普及とインフォデミックへの対処は急務です。
今日の僕にできなかったことを、どこかの誰かが担ってくださることを祈っております。
自分の人生に責任を持てない人種
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新型コロナワクチンについての正確な情報について、個人的に推奨できるサイトをいくつか載せておきます。公的な機関が出している文書や、個人や団体であっても一次情報を妥当に解釈し引用しているものが該当します。
- 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
- CDC
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/vaccines/index.html
- WHO
https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/covid-19-vaccines/advice
- こびナビ
- お薬Q&A 〜Fizz Drug Information〜
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今朝のニュース番組で、市民がなぜワクチン接種を忌避するのかについて街頭インタビューを行っていました。医学や科学にどっぷり浸かっている我々とそうでないその他大勢との間にある、死の谷とも言えるギャップを認知するのに大変勉強になりました。
見ていると、副反応が気がかりな方が多いようでした。
- 体調悪くなると、仕事に差し支える。
- スケジュールが決まっているので、崩したくない。
こんな感じのこと言ってましたが、いやそれコロナかかっても同じやんなどと朝から笑ってしまいました。
笑うのも程々にちょっと考えてみたんですが、コロナワクチンを打つというのは自らの意志に基づく行為なので、それに伴う体調不良は当然自分の責任なんです。予定調和を自分で壊しに行くのは確かに嫌なことですね。
一方でコロナに感染するというのは、外出とか外食とか原因に自覚がない限り(あるいはあったとしても)、自分の意志によらない不慮の事故なんですよね。だからその結果の体調不良というのは誰のせいでもないし、仕方ないし、自分で自分をカワイソウダネって言ってあげられるんです。
とどのつまり、自分で責任を負いたくないだけじゃないですか。
医療や公衆衛生、公共の福祉の話ではなく、哲学の問題として「ワクチン接種を奨めるか否か」を考えた時、僕はそういう自分の選択に責任を持てない人たちには打っていただかなくて結構かと思います。ワクチンを打つ自由も打たない自由も保障されていますから、納得の伴わない行為ならばしなくてもいいんじゃないでしょうかね。
ただ難しい判断を迫られる機会ってのは人生きっと何度かあって、それは例えば親の延命措置についてかもしれないし、母と子供どちらを助けるかという二者択一かもしれません。それは誰かが決めてくれることじゃなくて、自ら決断しなきゃいけないことです。
四半世紀ちょっとしか生きていない僕が言うことではないのかもしれませんが、人生ってのは選択と責任の繰り返しなので、それから逃げ続けることはできないと思いますよ。それがどんな選択であっても、責任を果たすのであれば、いいと思うんですけどね。